ご存じでしたか?NetAppは先日、単一のコントロール プレーンからハイブリッド マルチクラウド データ エステートを構築、運用できる注目の製品、NetApp BlueXPを発表しました。BlueXPの機能と簡易性、そしてデータ主体の組織にとってBlueXPが果たす役割について、その詳細をご説明します。
NetApp BlueXPは、NetAppのすべてのストレージおよびデータ サービスを単一のツールに統合して、ハイブリッド マルチクラウド データ エステートの構築、保護、管理を実現します。具体的にはどういうことなのか、詳しく説明していきましょう。
データ エステートが拡大と進化を続けるにつれ、複雑さも増大します。組織では、以下の運用について簡易化と効率化を実現するためのメソッドが必要とされます。
BlueXPは、これらのデータ エステートの運用がシンプルかつ堅牢に実現されるよう設計されています。これにより、BlueXPでは単一のツールですべてのNetAppテクノロジが統合され、迅速でスマートな運用が可能になります。
NetAppは、数十年にわたってデータとストレージの運用を支援するソリューションを企業に提供してきました。NetAppのお客様はご存じかもしれませんが、NetAppはここ数年、統合とシンプルさを重視する方針に切り替え、NetAppのクラウド ストレージ、モビリティ、保護、分析の管理機能を備えた製品から、徐々にCloud Managerと呼ばれる統合管理ツールへの移行を進めています。
NetAppは今、大きな一歩を踏み出しています。さまざまなサイロ化された製品ポートフォリオを共通の管理ツールでそれぞれ管理するのではなく、統合されたNetAppテクノロジをすべて活用できる単一の製品を提供して、データ エステート全体を構築、運用できるよう支援する、それこそがBlueXPです。
ITマネージャー、アーキテクト、ストレージ管理者、アプリケーション所有者など、あらゆる職務では、さまざまなプロバイダから提供される多数の異なるデータ、ストレージ システム、サービスを使って作業することが求められます。このように複数のオンプレミス システムやクラウド プロバイダが混在する環境では基本的に異なる点が多く、そのため運用が非常に複雑になり、相互運用性に関する問題が発生します。
また、それぞれのシステム、サービス、アーキテクチャ、構成ツールなどに関する最新の知識やスキルを獲得、維持する必要があり、大きな負担が生じています。
複雑に膨大化しがちな企業のデータ エステート
そこで出てきたのが、NetApp BlueXPです。BlueXPは、オンプレミスおよびクラウド環境全体にわたって、統合されたデータ エステートを構築、保護、管理するための単一のコントロール プレーンを提供します。
1つのデータ エステートに1つの統合コントロール プレーン
BlueXPプラットフォームは、データ管理を支える4つの主要な機能、つまりストレージ、モビリティ、保護、分析と管理を備えています。
BlueXPのこれらの機能について、それぞれ詳しくご説明していきます。
統合データ エステートの構築は、堅牢なストレージ基盤を構築することから始まります。通常、データ ストレージは複数のサイトや環境にわたって散在しています。BlueXPを使用すれば、これらをすべて1つの場所から管理することが可能になります。たとえば、オンプレミスやパブリック クラウドにある既存のNetAppストレージ ボリュームの検出から、新たなストレージ環境の作成まで、BlueXPのCanvasビューからすべて管理できます。
BlueXPで管理できるサービスには、以下があります。
BlueXPのCanvas
BlueXPのコンソールでは、新規ボリュームやSnapshotコピーの作成、バックアップなどの基本操作から、qtree、クォータ、SVMの管理といった高度な管理タスクまで、上記サービスのすべての管理を行うことができます。
ハイブリッド マルチクラウド環境では、データ エステート全体でデータをシームレスに移動することが必要になります。BlueXPのデータ モビリティ機能は、ストレージ環境間の関係を作成して、必要に応じてデータを移動するのに役立ちます。
標準的なデータ転送ツールとは異なり、BlueXPでは異なるデータ戦略やアーキテクチャにも対応できるよう、サイト間でのデータ移動について次のような複数のメソッドを採用しています。
ストレージとモビリティの機能を使用してハイブリッド マルチクラウド データ エステートの基盤を構築したら、次は、企業に求められる厳しい要件に対応するために必要な保護とセキュリティ対策を導入します。
BlueXPには、以下のNetApp標準のデータ保護機能と自動化が搭載されていて、ストレージ環境に統合することができます。
データ エステートの構築と保護は、日々継続的に行う必要があるプロセスです。データを確実に管理するために、BlueXPには豊富な分析と管理の統合機能が備えられていて、データのリアルタイムの状況や健全性を追跡することができます。
BlueXPの分析と管理機能は、ハイブリッド マルチクラウド環境で発生したデータやストレージの問題を解決するのに役立つ、実用的な分析情報を提供します。
企業のITがオンプレミスからハイブリッド クラウドに進化した場合でも、あるいはクラウドからマルチクラウドに拡大した場合でも、ストレージの調達、データの移動と保護、環境の監視など日々の運用における責務は、企業にとってますます複雑で困難な課題となっています。
BlueXPはこの問題を解決します。
BlueXPは、効率性と耐障害性に優れた、シンプルかつハイパフォーマンスなデータとストレージの運用を実現する、データ エステートの統合という1つの目的のために設計されています。今後数カ月のうちに、NetAppのさらにいくつかのデータおよびストレージ サービスがBlueXPに統合される予定です。これにより、運用の簡易化と拡張がますます促進されます。